少年詩2010

アクセスカウンタ

zoom RSS 少年詩時評「原爆の詩」

<<   作成日時 : 2017/08/06 12:18   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

少年詩時評「原爆の詩」
         佐藤重男
 □
「広島原爆きょう72年」…きょう8月6日の朝日新聞朝刊一面トップの見出しです。
「原爆詩」といえば、峠三吉があまりにも有名ですが、少年詩にも「原爆」を題材にした作品があります。わたしの手元にあるのは、次の三編です。

「雨のヒロシマ」…『草の上』重清良吉 銀の鈴社 1996.7
「八月の祈り」…『八月の祈り』たひらこうそう らくだ出版 2012.5
「てんとう虫」…『かなぶん』四季の森社 2013.12

このほかにも、たくさん書かれ、公表されているはずです。「読んだことがある」そんな方が多いのではないでしょうか。

 □
では、「雨のヒロシマ」「八月の祈り」の二つの作品の出だし部分と、「てんとう虫」の全文を引くことにします。

  雨のヒロシマ   重清良吉

きのう 山口
中原中也の詩碑にいた
きょうは 広島
原爆碑は雨の中だ

ホームだけがのこる広島駅におりたのは
四十年前 原爆から二週間
動員さきの兵器工場から
汽車をのりつぐ帰郷のとちゅうだった

風景 ただ廃墟
馬はたおれたままだった
包帯の人はうつむいて歩いていた
故郷は ここからまだ遠い
平和の実感もはるかまださきのことだった

  ―以下、略―
            『草の上』ジュニアポエム双書118 銀の鈴社 96・7



 八月の祈り     たひら こうそう

二十歳をむかえた昭和二十年
八月の末近い日の午後
私が見た ひろしまの光景は
いつも 目の前にある

私は
広島駅の前で
記憶の名残もとどめないほど焼きつくされた
広島の街をながめていた
千田町へ行く
道すじをかんがえていた

駅から三キロばかりの街
私が暮らしていた

元気で軍隊から帰ってきたが
広島が消えている

  ―以下、略―
               『八月の祈り』らくだ出版 2012.5



 てんとう虫     清水ひさし

とうがらし色に焼けた空
焼け焦げた 七つの黒い星
どこかの星の
悲惨な空を映してる
てんとう虫

どこかの星の過去の空?
どこかの星の未来の空?

ヒロシマの空
ナガサキの空
チェルノブイリの空
フクシマの空

てんとう虫の背負う
焼けた空
焼け焦げた 七つの黒い星

           詩集『かなぶん』四季の森社 2013.12

 □
トランプ政権の誕生によって、「核の時計」の針がさらに進んだと言われています。また、北朝鮮の核および弾道ミサイルの開発によって、緊張が高まっています。
そんな折だからこそ、「原爆詩」と向かい合うことで、核廃絶に向けた「誓い」を新たにしていけたら、と思います。
ぜひ、『草の上』『八月の祈り』の二冊の詩集を手に取り、全文に目を通してみてください。

いつもの事ですが、作品の引用にあたっては、誤字・脱字等のないよう努めましが、何かお気づきの点がありましたらお知らせください。

            ―この項 完―

2017/8/6



月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
少年詩時評「原爆の詩」 少年詩2010/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる