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zoom RSS 少年詩時評「正しいかどうか」

<<   作成日時 : 2017/08/30 08:26   >>

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少年詩時評「正しいかどうかの判断は」
         佐藤重男
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『目に見える世界は幻想か? 物理学の思考法』(松原隆彦 光文社新書 2017.2)を読み始めました。すぐに、次のようなおもしろい文章にぶつかりました。

 物理学が進展するときには、ある未解明の現象を説明しようとして、実にいろんな考え方がいろんな人々によって提案される。(略)正しいことや間違った考え方がまぜこぜになっている中で、なにが正しい考え方なのかを選別することが必要だ。物理学がこれほどまでに発展した理由は、まさにこの選別の手段を、自然の徹底した観察に求めたことにある。(略)矛盾のない理論が多数あるとき、その中でどれが正しいのかを決めるのが、自然の観察である。p33-34

 □
「自然の徹底した観察」とは、実は、少年詩・童謡にも通じるものがあります。
いい作品ほど、徹底した観察(観察眼の鋭さ)に依っていることは、誰もが経験していることです。
ただ、ここで物理学と少年詩・童謡のあいだに決定的な違いがある、といわなければなりません。
それは、少年詩・童謡は、「正しいのかを決める」ことは決してしない、ということです。
(恣意的な引用になっていること、お許しいただければ、と思います)
少年詩・童謡で、対象を観察するのは、相手と自分の距離感を確かめ、相手の「声」を聴こうとすることに他なりません。より良い対話のため、といったらいいかも知れません。

 □
もう一つ、わたしたちにとって都合のいい箇所だけの引用になりますが、こうも書いてあります。

 専門的知識がないからといって、物理学の美しさを感じて楽しむことができないはずがない。p30

以前、創作に取り組んでいた若い人が、「子どもの内面がわからないようでは、子どもに向けた作品など書けないのでは」と悩んだあげく、児童心理学を学ぶためにと、専門の学部を持つ大学受験を志したというエピソードを紹介したことがありますが、そこに何か齟齬というか、大きな落とし穴があるように感じることも含めて、松原の文章を再録させてもらった次第です。

                ―この項 完―

2017/8/29


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